はじめに
そもそもおかしい日本の登記ルール
自身が所有する不動産(土地 or 建物)の住所を法務局に登記することが必須ですが、
通常、新たに家を購入する場合は住所変更前の現住所が登記されることになります。
これは引っ越し前に転入、転出届けを出すことは原則認められていないためです。
近年では以下の通り登記簿の住所変更は法律で義務化されたため、新居に引っ越した後に登記簿の住所変更は必須となりました。
令和8年4月1日から、住所等の変更登記の申請が義務化され、不動産の所有者は、住所や氏名に変更があった日から2年以内にその変更の登記を申請しなければならない
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000001_00017.html
登記簿の住所変更の手間と費用をなくすための悪習慣
登記簿の住所変更だけを追加で司法委書士にお願いすると2万円くらいかかります。
この無駄な出費を抑えるために、引っ越し前にもかかわらず住所変更をして新居の登記をする方法が世の中ではまかり通っております。(不動産屋、仲介業者からおススメされる始末)
具体的には引っ越し前に、転出&転入届けを市役所に出して新居で住民登録してしまうこと。新居の住民票があれば登記する際の住所は最初から新居の住所になるため後で住所変更する手間がなくなります。
それは違法じゃないか!!という人もいるかと思いますが、引っ越し日(住み始めて住民となった日)は自己申請なので、実際に(本格的に)住み始めてなくても新居に引っ越したと自身が申請すればそれで申請が通ります。
なんだか後ろめたい気もするのですが、住所と不動産登記が連動していないことが根本原因なので、デジタル化が進んで個人の所有するモノ(不動産、車など)がマイナンバーに紐づけされて勝手に住所変更される時代が近いうちにやって来ればじきに問題解決されると思います。
不動産登記の住所変更のやり方
今の時代、インターネットだけで自分で申請できるようになりました。
費用も土地、建物両方で2000円なので司法書士に頼むより安く済みます。
ネット申請はいくつかやり方があるのですが、マイナンバーカードとインターネットブラウザを使う方法が一番簡単なのでこれを紹介しときます。
・マイナンバーカード
・住民票コード(不明の場合は住民票の原本の提出が必要)
・スマホ+マイナアプリインストール
・登記変更料 2000円(土地:1000円、建物:1000円)
・所有している不動産の情報(登記事項証明書)
申請方法
- かんたん登記申請にアクセス(法務局公認アプリなので安心)
- 利用場面から不動産登記(住所変更)を選択しガイドに従って進める
- 新住所を入力して住民票コードを入力。住民票コードは個人に紐づけられており住所によって変わるものではなく不変の番号です。現住所の最寄り市役所で確認することができます。住民票コードが分からない場合は住民票の原本をお近くの法務局に郵送または持参して提出する必要があります。
- 電子署名用のQRコード表示
- スマホのマイナアプリを起動し、ログイン前の画面からQRコード読み取りで住民票コピーに電子署名をつける
- 住所変更したい自身の不動産(土地、建物それぞれ)それぞれを選択。
(管轄法務局、登記事項証明書に記載の不動産番号から検索するとすぐに見つかる) - 申請完了
- 処理状況のページから登記変更料を納付。主要なインターネットバンキングと提携しているのでネットから納付可能。