当選確率という罠
普段ギャンブルはしないので、パチンコに詳しくないのですが、ゲームセンターで100円で遊べるこんな台を見つけてしまいました。
ワンコインチャレンジといって、玉は打たずに100円入れると1回液晶のスロットが回って必ずスペシャルリーチなるというもの。
本来だとパチンコの玉を中央のポケットに入れると1回液晶スロットが回るんですが、パチンコ台の演出だけを楽しみたい私にとってはこれが面倒なんです。なんで100円入れると必ずリーチが発生する台は時短効果が抜群によろしい。
この台は当選確率1/25ということなので、25回つまり2500円入れれば1回は当たるということなのかな?既に前の人が24回も回してくれていたのでラッキーと思い100円を投入し、1回やってみるも一向に大当たりが出ない?なんだこれ?おかしいと思い店員を呼んでみる。
まじか!!知らんかったわ。ギャンブルに詳しい人からしたら、「そんなん当たり前でしょ。ひっかかる方が悪い」と思われるでしょうが、普段ギャンブルをやらない一般の人が出入りするゲームセンターでこの表記を出されるとひっかかってしまう人も一定数いるのではないでしょうか?
どのくらいの確率で大当たりになるのか計算してみた
じゃー、何回やれば当たるんだということで家に帰ってグラフにしてみた。
大当たりが出ると必ず500枚のメダルがもらえるということで、10枚/100円 で換算して50回(5000円)を損益分岐点としよう。
結果は1/25の確率機だと50回やったとしても当たる確率は87%となる。
つまりわざわざギャンブルしなくても、大人しくメダル交換機に5000円突っ込んでメダル500枚を買った方が確実というわけだ。
ちなみに、ほぼ確実に当たりが出る98%に到達するには100回はやる必要がある。それでもギャンブルをやる人は13%の確率で完全に外れるとは知らず、それよりも自分だけは特別で早い段階で大当たりになるに違いないと信じて抜け出せない。
次に、1/Nの確率機で同じN回やった場合の当選確率を見てみよう。
確率1/25だと25回引いて63.9%の確率で当たることになる。
ちなみに、小さい確率機を無限回数引くと確率は63.2%に漸近する。
詳しい計算はコチラを参考にして欲しい。
このグラフからわかることは、当たりくじを元に戻して再抽選する条件では、表示上の大当たりの確率が1/25だろうが1/100だろうが、同じ回数引いいた時に当たる確率は63.2%となる。
どちらも同じ確率になるならお店側からすればできるだけ大当たりしやすい様に見せかけられる1/25設定にするのが得策となる。つまり25回に1回当たるという表記は意味があってこの数字になっていることがわかる。
ギャンブルの裏側には数字の魔法がかけられている
今回、当選確率について詳しく見ていきましたが、そもそもギャンブルは必ずお店が有利に儲けられるように設定されていますのでやらないことが一番なんだと思います。
また、数学の知識が思わぬところで使われている好事例に遭遇したことで、学ぶことの大切さを改めて認識しました。